『「安心」と「安全」をデザインする、子育てにやさしい街づくり』2014.10.28up |
子育て世代にとって、安心して暮らせる環境はなにより大切。学校までの距離や安全な通学路のチェックをはじめ、子供が安心して遊べる公園の有無など、気になるポイントはたくさんあります。しかし、歩道ひとつをとってみても、既存の街並みでは狭かったり見通しが悪かったりすることが多く、求める安全や安心のすべてを期待するのは難しいのが実情です。
そこで改めて注目したいのが、街並みを丸ごとつくり上げる新築一戸建て分譲住宅。今回は子育て目線で、その街づくりを見ていきましょう。
日頃から住民同士の交流があれば、近所の子供たちの安全にも自然と気を配るようになります。住民による「見守る目」は、住宅地に侵入してきた不審者に対して、犯罪の大きな抑止力になるものです。
しかし、新築一戸建て分譲住宅地では住民同士のコミュニティも一からつくらなくてはなりません。ある程度規模のある住宅地では、限られた“ご近所さん”としか知り合いになれないことも。そのため、良好なコミュニティの形成には、街づくりの工夫や住民参加のワークショップなど、ハードとソフトのサポートが不可欠なのです。
街づくりにおける「ハードとソフトのサポート」とは、具体的にはどのようなものでしょう。住民参加型プロジェクトとして街づくりを進めるポラスの新築一戸建て分譲住宅『オレンジプロジェクト新松戸』が参考になりそうです。
オレンジの屋根がシンボルマークの同プロジェクトは、千葉県松戸市の小学校跡地有効活用事業として始動しました。松戸市初となる景観協定の認可を受け、統一感のある外観デザインや植栽計画を採用。良質な街並みの誕生は、周辺地域にも良い影響を与えるものと期待されています。
全38邸からなる住宅地の中心を貫くのは、歩行者専用のコモンスペース。ここは、住民同士が顔を合わせ子どもが安心して遊べる場所となります。街をめぐる道路は、余裕をもって車がすれ違える5.5〜6mの幅を確保。通りごとに「オリーブの通り」など各邸に植樹されている樹木の名前がつけられるなど、街への親しみを誘う細やかな工夫も見られます。
また、「灯りのいえなみ協定」にもとづき、各住戸の外壁灯を計画。センサー付きで自動点灯・消灯する省エネにも配慮したLED照明で街全体を照らし、景観と夜間の防犯を両立させています。
さらに、街並みのポイントとなる部分にシンボルツリーをレイアウト。各住戸には住民みんなで育てていく「みんなの木」を植えることによって、街全体の一体感や住民同士の意識的なつながりを育てます。
『オレンジプロジェクト新松戸』では、コミュニティづくりのサポートも積極的に行っています。たとえば、街のシンボルツリーやみんなの木を介して、季節ごとの植栽管理の仕方や収穫した果実の利用方法などを学べるワークショップを開催。住民自らが街並みの維持管理をしながら、コミュニティを築いていきます。
入居当初は、ポラスがエリアマネジメント役として先導し、スムーズなコミュニティの形成をサポート。その後は徐々に、住民が主導するワークショップやコミュニティの運営へと引き継ぐようマネジメントしていきます。
ちなみに、『オレンジプロジェクト新松戸』の設計を担ったのは、現役子育てママでもある設計士。街並みや住まいには、子育てしやすいコミュニティや間取りのアイデアが満載です。(※2)
もちろん、新しい住宅地であっても、既存の街並みや地域の歴史、文化との調和は大前提です。たとえば、『オレンジプロジェクト新松戸』の外観は、時を経た既存の街並みにも馴染むよう、明るさの中にも落ち着きのあるデザインを採用。オレンジの屋根に質感のあるアイアンの飾りや鎧戸のある外壁がポイントになっています。
好感のもてる外観デザインや良好な街並みを保つ住民同士の取り組みは、周辺地域にもよい影響を与えるでしょう。自分たちの街を大切にし、守り育てることが日常の防犯意識を高め、万が一の災害時にも助け合える地域社会をつくり上げる。そんなプラスの循環を生む力を、街づくりに注力する新築一戸建て分譲住宅はもっているのではないでしょうか。