暮らしのコラム

2023年6月30日

新築一戸建ての固定資産税をシミュレーション!計算方法や軽減制度についても解説





新築一戸建ての購入する際に気になるのが、固定資産税の負担です。固定資産税は不動産の所有者が毎年支払う税金であり、新築一戸建ては税額が高くなる可能性もあります。
そこで今回は、固定資産税の計算方法や軽減制度などについて詳しく解説します。新築一戸建ての固定資産税平均額も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

固定資産税を計算するときの要素と平均額

固定資産税を計算する際に必要な要素と平均額を確認していきましょう。

固定資産税を計算するときの要素



1.建物の構造、広さ、設備

固定資産税を計算する際には、「建物の構造や広さ、設備」が考慮されます。建築材やキッチン・バスなどの設備も考慮の対象となるため、広さが同じであっても固定資産税額は異なります。

2.地価

土地の固定資産税は、地価によっても左右されます。地価が上がれば、固定資産税の額も上がる可能性があります。

3.税率

固定資産税の税率は、全国一律1.4%です。ただし、市町村の判断によって、これを上回る税率を課すこともできます。

新築一戸建て住宅の固定資産税の平均額

新築一戸建ての固定資産税の平均額は、約10万円~15万円です。ただし、税額は場所や土地の広さ、建物の構造などによっても大きく異なるので、目安として覚えておくといいでしょう。

固定資産税をシミュレーションするときの手順

固定資産税をシミュレーションするときの手順は、次のとおりです。

手順1:一戸建て住宅の固定資産税評価額を確認

まずは、毎年5~6月頃に役所から届く納税通知書で固定資産税評価額を確認します。評価額は同封されている課税明細書の「価格」という欄に記載されているので、必ずチェックしておきましょう。

手順2:建物部分の固定資産税を計算

建物部分の固定資産税を計算します。基本的な計算式は「建物部分の固定資産税評価額×税率」です。建物部分の固定資産税評価額が1,000万円で、税率が1.4%であれば「1,000万円×1.4%=約14万円」です。

手順3:土地部分の固定資産税を計算

土地部分の固定資産税を計算します。基本的な計算式は、「土地部分の固定資産税評価額×税率」です。土地部分の固定資産税評価額が1,500万円で、税率が1.4%であれば「1,500万円×1.4%=約21万円」です。

新築の分譲一戸建て住宅に適応できる軽減制度

新築の分譲一戸建て住宅は、軽減制度を利用できるケースがあります。適用条件と軽減措置の内容を、詳しく見ていきましょう。

新築住宅の軽減措置について

新築住宅に適用される軽減措置の内容は、下表のとおりです。

適用条件 軽減措置の内容
床面積が50~280㎡
3階建て以上の耐火・準耐火構造住宅
5年間1/2に減額
床面積が50~280㎡ 3年間1/2に減額


土地(住宅用地)の特例措置について

土地に対する固定資産税には、住宅やアパートなど人が居住目的で利用する家屋の土地に特例措置があり、条件に当てはまる場合は固定資産税が軽減されます。
土地に適用される特例措置の内容は、下表のとおりです。

適用条件 軽減措置の内容
小規模住宅用地
200㎡以下の部分
価格×1/6
一般住宅用地
200㎡を超える部分
価格×1/3


一戸建て住宅の固定資産税をシミュレーション

新築、中古それぞれの一戸建て住宅の固定資産税をシミュレーションしてみましょう。

【新築】一戸建て住宅のシミュレーション

下記のような新築一戸建て住宅の固定資産税額を算出してみます。
条件:
床面積:100㎡
土地の固定資産税評価額 2,000万円
建物の固定資産税評価額 1,000万円
税率1.4%


土地の固定資産税には「小規模住宅用地の特例」が適用されるため、下記のように算出されます。
土地の固定資産税=2,000万円×1.4%×1/6=約46,000円


建物の固定資産税は軽減措置として「3年間1/2に減額」が適用されるので、下記のように算出されます。
建物の固定資産税=1,000万円×1.4%×1/2=約70,000円


よってこの新築一戸建ての例の場合、固定資産税は以下のように算出されます。
合計:約116,000円

【中古】一戸建て住宅のシミュレーション

下記のような中古一戸建て住宅の固定資産税額を算出してみます。

条件:
物件所在地:東京都
築年数:10年
床面積:90㎡
土地の固定資産税評価額 1,800万円
建物の固定資産税評価額 900万円
税率1.4%


土地には「小規模住宅用地の特例」が適用されるため、下記のように算出されます。
土地の固定資産税=1,800万円×1.4%×1/6=約42,000円


中古物件の場合、建物の固定資産税額は税率と建物減価補正率をかけて算出します。建物減価補正率は各自治体で決められているので確認しておきましょう。
ここでは、東京都のケースで計算します。東京都では築年数10年の場合、補正率は0.5となります。
建物の固定資産税=900万円×1.4%×0.5=約63,000円


よって、この中古一戸建ての例の場合、固定資産税は以下のように算出されます。
合計:約105,000円

新築住宅の固定資産税の注意点

新築住宅の固定資産税は、以下のような点に注意する必要があります。
・軽減措置を受けるときは申請が必要
・3年1度に固定資産税の評価替えがある
・固定資産税の滞納は遅延損害金が発生する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

軽減措置を受けるときは申請が必要

建物や土地の軽減措置を受けたい場合には、原則として申請が必要になります。ただし、申請しなくても自動的に適用される自治体もあります。
申請に必要な書類や申請方法、申請期限などは自治体によって異なるので、事前に確認しておきましょう。

3年1度に固定資産税の評価替えがある

土地・家屋の評価額は、3年に1度行われる「評価替え」によって見直されます。評価替えは価格の変化を反映するために行われ、直近では令和3年度に行われました。
固定資産税評価額が変われば固定資産税額も変わるので、税額を算出する前に確認しておきましょう。

固定資産税の滞納は遅延損害金が発生する

固定資産税を滞納すると、遅延損害金が発生します。遅延利息は年度ごとに定められ、令和4の場合は納期限の翌日から1か月まで「2.4%」、それ以後は「8.7%」です。
納期限の1か月後を境に利息が高くなるので、できるだけ早めに納めるようにしましょう。なお、滞納したまま放置しておくと、財産を差し押さえられる可能性もあります。

まとめ

固定資産税額は「固定資産税評価額×税率」で算出されます。税率は自治体によっても異なりますが、原則として1.4%と考えていいでしょう。
新築一戸建に適用される軽減措置もあるので、事前に確認して節税に役立てましょう。
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