暮らしのコラム

2024年1月16日

家探しの参考になる!
用途地域13種類の特徴





出典:株式会社クレアスライフによる「部屋探しで求める条件に関するアンケート調査」

マイホーム探しでは、周辺環境や地域の雰囲気が重要なポイントとなります。
株式会社クレアスライフによる「部屋探しで求める条件に関するアンケート調査」では、立地の優先事項の1位はコンビニ・スーパーの近さ、2位は治安の良さ、3位は周辺の静けさという結果でした。この調査は賃貸の優先事項ですが、これらは家探し全般にいえることです。

マイホーム探しで「用途地域」という言葉を目にする機会がありますが、用途地域は居住環境において密接な関係があります。
用途地域を知ることで「閑静な住宅街か?」「近くにスーパーはある住みやすい場所か?」「工場が近くにあるか?」など、マイホーム探しで譲れないポイントや事前に知っておくべきポイントを把握することができます。

この記事では、用途地域の種類や、マイホーム探しにおける周辺環境で気をつけるべきポイントを紹介します。

用途地域とは

用途地域とは、都市計画法に基づいて計画的に都市を形成するために定められた13地域に分けられたエリアのことです。
エリアにより建築できる建物とできない建物があるため、用途地域を把握することで、その地域がどのような雰囲気かをあらかじめ知ることができます。

たとえば、住居系の用途地域には工場や大きな商業施設が建たないように制限がされていたり、商業系の用途地域は大きな建物が建てられるように規制が緩くなっていたりします。
このように、住みやすい街づくりのために用途に応じてエリア分けしたものを用途地域と呼ぶのです。

また、土地計画法とは、都市の健全な発展と秩序ある整備を図るために、土地利用や都市施設の整備、市街地開発事業に関するルールを定めている法律のことです。
都市計画法では、日本の国土を「都市計画区域」と「準都市計画区域」に分類していて、都市として適切に開発されるべきエリアとそうでないエリアを指定しています。

さらに、都市計画区域を「市街化区域」と「市街化調整区域」に分類していて、どちらにも属していないエリアを「非線引き区域」といいます。
市街化区域は優先的に開発が行われるエリア、市街化調整区域は市街化を抑制すべきエリアで原則開発行為ができないと定めています。


用途地域13種類の一覧

用途地域には、計画的な市街地を形成するために13の地域に分類されています。
「住居系」「商業系」「工業系」に分けた一覧を表でまとめました。

■住居系用途地域

第一種低層住居専用地域 低層住宅のために定められた地域。建物の高さが10mや12mなどに制限されている。
外壁後退などの制限が厳しいため、広い庭やガレージがあるゆったりした住宅が多い。
第二種低層住居専用地域 主に低層住宅のために定められた地域。
高さの制限などは第一種低層住居専用地域と同じで閑静な住宅街が広がっている。

第一種中高層住居専用地域 中高層住宅のために定められた地域。
建物高さの制限はなく、小学校などの教育施設、病院、神社なども建てられる。

第二種中高層住居専用地域 主に中高層住宅のために定められた地域。
第一種中高層住居専用地域より規制が緩和されている。

第一種住居地域 住宅の環境を守りつつ利便性を重視した地域。
大学やオフィスビル、病院が建築可能。便利でにぎやかなエリア。

第二種住居地域 主に住宅の環境を守りつつ利便性を重視した地域。
第一種住居地域の建物にくわえ、カラオケ店やパチンコ店も建築できる。かなりにぎやかで便利なエリア。

準住居地域 国道などの大通り沿いに指定されることが多い地域。
第二種住居地域の建物にくわえて、小規模の工場や倉庫、自動車修理工場も建築できる。

田園住居地域 農業の利便性を図りつつ低層住宅の環境を守るための地域。
第一種低層住居専用地域に近い建物が建築可能で、教育施設や病院、農家レストランなどの農業用施設も建てられる。


■商業系用途地域

近隣商業地域 環境悪化のおそれがある工場以外、さまざまな用途の建物が建築できる地域。
事務所や小規模工場も建築可能。人が多くにぎやかなエリア。
商業地域 近隣商業地域よりさらに制限が緩和された地域。飲食店や小規模工場など広い用途の建物が建築可能。
ターミナル駅周辺に指定されることが多く、もっとも人がにぎわうエリア。


■工業系用途地域

準工業地域 環境悪化のおそれがある工場以外、ほとんどの工場が建てられる。
工場や商業施設、住宅やホテルなどが混在していて比較的利便性のあるエリア。
工業地域 どのような工場でも建てられる地域で、住宅や店舗も建築可能。ただし、学校や病院は建てられない。
湾岸エリアが指定されることが多くタワーマンションも建てられる。

工業専用地域 工場のために指定された地域。
どんな工場でも建てられるが、住宅や病院、ホテルなどは建てられない。

用途地域の目的

用途地域を分けることにどのような目的があるのでしょうか。
「住居系」「商業系」「工業系」に分けて解説します。


住居系

住居系の用途地域に指定されているエリアは、大きな商業施設や工場を建築することができないという特徴があり、住環境が優先されています。
ただし、建築制限が厳しいエリアもあるので、希望の間取りやデザインが叶うかどうかをあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

また、住居系の中でも店舗や学校が建築できる地域や、戸建てが多いエリア、マンションが多いエリアに分かれているため、何を重要視するかを整理しておくことが重要です。



商業系

商業系の用途地域には、主に人々が買い物や娯楽に利用する商業施設が立ち並んでいます。
利便性が重視され、多くの人で賑わっていることが商業系の特徴です。

商業系のエリアでも住宅を建てることはできます。
しかし、住居系の用途地域と比べるとにぎやかなエリアのため、静かに生活したいという方には不向きといえます。



工業系

工業系の用途地域は、工場の利便性を高めるためのエリアです。
この地域では、環境が悪化する恐れのある工場も建築することができます。

工業系の中でも住宅を建てられるエリアはありますが、日常的にトラックや大型車が走っているため、住環境を優先する方には不向きのエリアといえるでしょう。


建築制限との関係

街には住宅やマンション、オフィスビルなど、さまざまな建物が立ち並んでおり、すべての建物は、用途地域で定められた建築制限をクリアして建てられています。

・都市の健全な発展
・住環境の保全
・安全/安心な生活の確保
・環境の保全

これらの目的を果たすために建築制限がかけられており、代表的な建築制限には建ぺい率と容積率があげられます。

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合のことをいい、建ぺい率が高いほど敷地に対して広い割合の建築面積を確保できます。
建築面積とは、建物を真上から見たときの広さのことです。
たとえば、建ぺい率50%と指定されたエリアに200平米の敷地があったとすると、100平米までの建築面積の建物を建てられます。

容積率とは、敷地面積に対する延床面積の割合のことです。
延床面積とは、建物の床面積を合計した数値で、容積率が高いとより床面積が広い建物が建築できます。
たとえば、容積率200%で指定されたエリアに100平米の敷地がある場合、延床面積が200平米までの建物を建てられます。

このように、用途地域と建築制限には深い関わりがあり、それにより快適な街づくりが実現しているのです。

物件選びに欠かせない周辺環境のチェック

物件探しで忘れてはいけないのが周辺環境のチェックです。
用途地域を把握したうえで、何を確認すれば後悔のない物件選びができるのでしょうか。
ここでは、周辺環境をチェックするうえでのポイントを紹介します。

・最寄り駅までの時間
最寄り駅までの時間は、実際に足を運んで測定しましょう。
物件資料に記載されている「徒歩◯◯分」は、歩くスピードや信号の有無によって変わるため、道路の交通量や、人通りの多さなどを確認しながら測ってみることをおすすめします。

・夜道の暗さ
昼間は人通りが多い道でも、夜になると一気に人がいなくなり暗くなる場合があります。
夜間も実際に歩いてみてお店が遅くまで営業しているのか、街灯はあるのかなどをチェックしましょう。

・駅前の雰囲気
駅前の商業施設が充実していると、生活が便利になります。
どの施設が必要かは個人差があるため、あらかじめ希望する施設を整理しておくと良いでしょう。

・周辺施設の有無(スーパー、コンビニ、ドラッグストア、公園、郵便局、医療施設など)
日々の生活でなくてはならないスーパーやコンビニも確認しておくべきポイントです。
営業時間は何時から何時なのか、品揃えなどを確認しましょう。
また、曜日や時間帯によって周辺施設の雰囲気は変わります。
平日と休日、昼間と夜間など、色々な時間帯に実際に足を運び確認することが重要です。

まとめ

今回は、用途地域の種類や目的について解説しました。
用途地域は、用途に応じて13地域に分かれており、それぞれの特徴を把握することで街の雰囲気を知ることができるでしょう。

ポラスでは、夜でも街全体が明るい「灯かりのいえなみ協定」や、車両の通り抜けができないクルドサック(袋小路)による
子どもの安心・安全を考慮した街づくりを行っています。
また、車がスピードを出しすぎない安心の道路設計や、景観と安全に配慮したインターロッキングで歩行者の安全にもこだわっています。

穏やかで静かな暮らしを実現したい方は、こちらの物件がおすすめです。ぜひチェックしてみてください。

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