暮らしのコラム

2023年12月14日

家の広さを表すために登場する「坪」という単位ですが、実際にどれくらいの広さなのかをご存知でしょうか?「坪」以外にも「畳」や「㎡」など単位の違いを理解すれば家を探す際にとても役に立ちます。この記事では、広さの単位についての解説や、世帯人数ごとに快適に生活できる広さの目安を紹介します。
広さの見方を覚えておきたい方や、自分にはどれくらいの広さの家が合っているのかを悩んでいる方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

1坪は畳2枚分の広さ

1坪は2畳分の広さのことをいいます。畳の大きさは地域によって変わりますが、1畳とは、畳1枚分の広さです。
また、広さを表す単位として1平米というものがあります。1平米は1m×1mの正方形の面積です。さらに、1坪は1辺が6尺(約1.81818178m)の正方形で、約3.305785平米です。
これらをもとに計算すると、1㎡は0.3025坪という計算となります。また、広さの単位として「平米」と「平方メートル」がありますが、これらの違いはありません。
物件情報や家づくりのシーンにおいては、建物の面積に「㎡(平米)」や「坪」が使われることが多く、建物の面積のことを「建坪」と呼ばれることもあります。ただし、建物請負契約書や不動産売買契約書には「坪」という表記は使用されず、「㎡」の単位で表示されます。
また、長さには「間(けん)」(約1.82m)や「尺(しゃく)」(約30.3cm)という単位が使われることもありますので、家を購入する際にはそれぞれの長さをしっかりイメージできるようにしておきましょう。


計算方法

「坪」や「㎡」などさまざまな単位が登場しましたが、これらの計算方法を紹介します。

・「㎡」から「坪」へ変換する計算式
「㎡÷3.305=坪」
例:100㎡を坪に変換する場合、100÷3.305=約30.26坪となります。

・「坪」から「㎡」へ変換する計算式
「坪×3.305=㎡」
例:50坪を㎡に変換する場合、50×3.305=165.25㎡となります。

ただし、3.305という数字は「6尺✕6尺」から「㎡」に換算した数値で、端数が続くため近似値を用いています。よって、「坪」や「㎡」を変換する際には若干の誤差が生まれることに注意が必要です。


地域でサイズが異なる畳4種類

畳の大きさや種類は地域によって異なり、大きく分けて4種類があります。
・京間
・中京間
・江戸間
・団地間
もっとも大きなサイズは、京都を中心とした関西地方や九州、四国で用いられる「京間」です。その他にも畳によって特徴がありますので、それぞれを詳しく解説します。


京間

京間のサイズは、縦95.5cm×横191cmです。京間が畳の中でもっともサイズが大きく、歴史が古いといわれています。畳が本格的に使用されだしたのは室町時代で、貴族の中でクッション性のある畳を部屋に敷くことがステータスとなり、贅沢品のひとつとなったのです。そのときに基準となったのが京間といわれています。(諸説あり)

中京間

中京間のサイズは、縦91cm×横182cmです。畳を使用する文化は、江戸時代に入り裕福な人の間でも広まってきました。ただし、貴族が使用している畳(京間)の大きさに遠慮した結果、京間の9割程度のサイズである中京間が採用されるようになりました。


江戸間

江戸間のサイズは、縦87cm×横176cmです。畳を使う文化は、さらに関東へ広がりました。しかし、庶民の暮らしで京間と同じサイズで畳を使うには家が狭かったため、住宅事情に合わせて京間の8割程度の大きさである江戸間が生まれたとされています。


団地間

団地間のサイズは、縦81cm×横170cmまでのさまざまなサイズです。団地間は高度経済成長期にできたもっとも新しい規格で、江戸間より小さいサイズの畳のことをさします。京間と比較すると8割程度の大きさです。
それぞれの畳の大きさをまとめると、このようになります。


畳の種類 サイズ
京間 縦95.5cm×横191cm
中京間 縦91cm×横182cm
江戸間 縦87cm×横176cm
団地間 縦81cm×横170cmまで

新築住宅で採用されている畳の多くが江戸間で、その次に中京間、京間の順です。それぞれのハウスメーカーや工務店により使用される畳の種類が違うので、あらかじめ確認しておきましょう。

世帯数別広さの目安

住宅は、一緒に暮らす人数によって快適に住める広さが変わってきます。ここでは、世帯数別の広さの目安について解説します。ただし、ライフスタイルや家族構成、予算によって考え方が変わりますので、あくまで参考程度にご理解ください。



単身者

快適に生活ができる広さの目安として「誘導居住面積水準」と呼ばれる住宅の面積に関する水準が決まっています。誘導居住面積水準は、さまざまなライフスタイルに対応するための住居面積です。また、世帯人数に応じて「最低居住面積水準」というものもあります。これは、健康で文化的な住生活を営むために必要不可欠な住宅の面積のことです。
単身者の誘導居住面積水準は55㎡です。間取りでいうと1LDKや2LDKが該当します。一方、最低居住面積水準は25㎡で、ワンルームや1Kタイプの部屋があげられます。


2人世帯

ふたり暮らしの誘導居住面積水準は75㎡です。この広さは2LDK~3LDKの間取りが該当します。また、最低居住面積は30㎡で、1DKや2DKなどがあります。


3人世帯

3人世帯の誘導居住面積水準は100㎡です。この広さに該当する間取りは3LDKや4LDKです。子供部屋や夫婦それぞれの部屋も確保できる広さでしょう。一方、最低居住面積は40㎡で、この広さの間取りは2DK〜2LDKが該当します。


4人世帯

4人世帯の誘導居住面積水準は約115㎡です。間取りでいうと4LDK~5LDKが該当します。子どもの成長を見越した間取りを検討しましょう。また、最低居住面積は50㎡で2LDK程度の間取りがこれにあたります。


5人世帯以上

5人世帯以上の誘導居住面積水準は、「25㎡×世帯人数+25㎡-5%」で計算します。5人世帯であれば142.5㎡、6人世帯は166.25㎡です。ただし、建物の面積は広ければ良いというものではありません。予算や生活スタイルを考慮して、世帯人数に合わせた適切な広さを検討しましょう。

1坪スペースの活用方法

ここからは、1坪スペースをどのように活用できるのかを考えてみましょう。今後、新築住宅の購入や自宅のリフォームを検討している方は、1坪の空間活用方法を参考にしてみてください。

・書斎
1坪スペースでは書斎を作ることが可能です。スペースの中に作業ができるデスクとシステム本棚を設置することで、十分な書斎スペースができあがります。奥行き45cm程度の机があれば、パソコンを置いての作業や読書などさまざまなことが可能です。1坪スペースの書斎は、狭すぎず広すぎないちょうどいい広さのため、在宅スペースや子どもの勉強スペースなどに適した空間といえるでしょう。

・本棚
1坪スペースに天井まである本棚を作ることで、収納力が飛躍的にアップします。本棚には本だけでなく、細々したものも収納できるため、床に置きっぱなしの小物などを本棚に収納すれば家の中がすっきりします。また、可動式の本棚にすればさらに収納力がアップするでしょう。

・埋め込み収納
1坪スペースをよりおしゃれにしたいなら、埋め込み収納がおすすめです。埋め込み収納とは、本来壁である柱と柱との間のスペースを活用した収納です。埋め込み収納は、いわゆる「見せる収納」として活躍するため、子どもの制作物を飾って収納したいときや、部屋をおしゃれに演出したいときに作ると良いでしょう。

このように、1坪スペースを利用したアイデアはたくさんあります。ハウスメーカーや工務店と相談し、空間を有効活用できる方法を検討してみましょう。


知っておくと便利!建ぺい率と容積率の違い

新築住宅の広さを理解するうえで、建ぺい率と容積率の違いを知っておきましょう。建ぺい率と容積率は地域ごとに条例で決まっているため、場合によっては希望の間取りの家を建てられないことがあります。ここでは、建ぺい率と容積率について詳しく解説します。


建ぺい率

建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積(建物を真上から見た面積)の割合のことです。建ぺい率の計算方法は、「建築面積/敷地面積✕100」です。土地に対して目いっぱい建築したいと考えるかもしれませんが、ある程度の空間をあけることで防災や景観が守られるため、建築基準法によって制限がかけられているのです。


容積率

容積率とは、敷地面積に対する延べ床面積の割合のことを指します。延べ床面積とは、各階の床面積を合計した面積です。容積率の計算方法は、「延べ床面積/敷地面積✕100」です。容積率を定める目的として、人口制限があげられます。地域のインフラを考慮して容積率を定めることで、その地域に住める人口をコントロールする役割があるといえます。
建ぺい率と容積率は家づくりにおいて非常に重要なポイントです。家を建てる地域の建ぺい率と容積率を把握し、自分の希望の新築住宅が建てられるかをしっかり見極めましょう。


まとめ

この記事では、家探しの参考情報として重要となる広さの単位について解説しました、1坪とは2畳分の広さで建物の広さの単位として利用されることが多いため、しっかり理解しておきましょう。また、世帯人数による快適に生活できる広さの目安や、1坪を有効利用するアイデアも紹介しました。
自分のライフスタイルや家族構成に合った家の広さはどれくらいなのかを十分に理解し、後悔のない住宅を探せるように、本記事を参考に検討してみてください。

用地募集
☆新着物件 物件を探す
このページのトップへ戻る