暮らしのコラム

2024年1月16日

空き巣が嫌がる家の防犯対策とは?
侵入方法や手口まで徹底解説!




毎月18日はセコム株式会社が制定した「防犯の日」であることを皆さんはご存じでしょうか。
家庭でも個人でも、毎月この日に防犯について考え、自身の防犯対策を見直すことに繋げてほしいという願いが込められています。

また、家を購入したばかりの方や、これから購入を考えている方も、家族で安心・安全に暮らすために防犯対策まで意識する方も少なくはないと思います。


出典:MAMORIO株式会社「防犯に関する意識・実態調査」

2022年12月にMAMORIO株式会社が実施した防犯に関する実態調査によると、
57.9%の方は普段から何らかの防犯対策をしていると、回答されています。

なかでも、「ホームセキュリティの契約」や「防犯カメラの設置」などの回答が多く挙げられています。
そのほかでは「近隣の方に挨拶をするように心がける」など、日ごろから近隣住民とコミュニケーションをとることで
情報交換や防犯対策に繋げている方もいることから、世の中の防犯式の高さがわかります。

とはいえ、設置コストを抑えたい方や引っ越してきたばかりで周りとのコミュニティがまだできていない方など、
すぐに万全な対策が難しい方も少なくないでしょう。
そんな方に今回は、カテゴリに分けた防犯対策に加え、空き巣が嫌がる家がどういうものかを徹底解説します。
記事を最後まで読んでいただき、ぜひ今後の参考にしてみてください。

直ぐに実践!おすすめの防犯対策

家の防犯対策には大きく分けて、3つのカテゴリがあります。
それぞれのカテゴリで考えられる具体的な方法と、併せて表にまとめたので見ていきましょう。


カテゴリ 具体的な方法
①物理的な対策 ・ドアや窓の鍵の強化
・防犯カメラやセンサーライトの設置
・防犯グッズの設置
・植栽や砂利の配置
・不在時の明かりや音の対策
・防犯ブザーやサイレンの設置
②人的な対策 近隣住民とのコミュニケーション
③精神的な対策 ・防犯意識の向上
・警察や防犯協会の防犯講座の受講


このように3つのカテゴリに対して、具体的な防犯対策があります。
防犯対策の内容を、詳しく解説していきましょう。


ドアや窓の鍵の強化

ドアや窓の強化は最も基本的な防犯対策です。
特に空き巣は、ドアや窓から侵入することが多いので、ドアや窓の鍵は専門業者に依頼して、できるだけ強化することをおすすめします。
さらにガラス窓は、一般的に設置されているクレセント錠だけではなく、暗証番号入力が必要な鍵などを設置すると効果的です。


防犯カメラやセンサーライトの設置

防犯カメラやセンサーライトは、設置することで侵入者を威嚇したり証拠を録画したりすることができるので強力な防犯対策になります。
防犯カメラなどは個人でも設置できますが、導入やサポートの面を踏まえると専門業者に依頼するのがおすすめです。
業者を選ぶ際には以下を注意しましょう。

●カメラの画質やセンサーの性能
●録画機能や保存方法
●保証やサポート体制

2018年にALSOKが行った第2回 防犯カメラに関する意識調査によると、
防犯カメラを設置していることで安心できると感じる方は70%、不快に感じると答えた方は15%という果となりましたが、
不快と感じると同時に安心とも感じる方が69.3%を占めています。

つまり、犯罪防止や冤罪対策という観点では、多くの人が防犯カメラの設置には安心感を抱いていることがわかります。

さらに、自宅に防犯カメラを設置していると回答した方は全体の23.8%で前回の調査から1.8%増えた結果となっているため、
防犯対策への意識が年々高まっていることは間違いないでしょう。


防犯グッズの設置

防犯グッズは、侵入を遅らせたり、侵入者の意欲を下げる効果があります。
いうなれば威嚇効果に近いものですので、防犯グッズを設置してくれる設置業者を選ぶ際は、以下に注目しましょう。

●防犯グッズの種類や性能
●設置方法や費用
●保証やサポート体制

業者がどんな種類の防犯グッズを扱っているのか、また費用はどれくらいかかるのかは重要です。
さらに、サポート面でどれくらい対応してくれるのかも必ず確認しておきましょう。
防犯グッズを設置することで、家の防犯レベルは高まること間違いありません。


植栽や砂利の配置

植栽は侵入経路を遮り、砂利は侵入者の足音を大きくする効果があります。
ただし、以下のことに気を付けて設置しなければ効果が薄いので注意しましょう。

●植栽の種類や配置
●砂利の種類や敷き方

植栽のなかでも一般的に防犯で有効といわれているのが、枝や葉にトゲを持つ樹木やつる性植物です。
モクセイ、フイリマサキ、ウコギ、メギなどの樹木を生垣として並列させたり、
バラなどのつる性植物もフェンスと組み合わせれば侵入の妨げになります。

砂利には、音が大きなガラス製と、デザイン性や耐久性も高い天然石・溶岩・瓦があります。
ただし、ガラス製は定期的なメンテナスが必要だったり、天然石などの種類は比較的値段が高くなるため、
庭の景観や予算に合わせて選ぶようにしましょう。


近隣住民とのコミュニケーション

近隣住民とのコミュニケーションは、侵入を抑止するために効果的な対策です。
日ごろから以下を意識しておくとよいでしょう。

●近隣住民との交流の場を作り、顔見知りになる
●防犯対策の必要性を理解してもらう
●不在時の見回りなどの協力を依頼する

近隣住民の方と日ごろの防犯について会話をしておくだけでも、防犯に対して意識が高まるでしょう。
さらに、家族全員が不在の時は周辺を見回りなどしてもらえば、安心して出かけることもできます。


不在時の明かりや音の対策

家の防犯対策の6つ目は、不在時の明かりや音で対策する方法です。
家に誰もいない時でも、明かりを使ったり音を使うことで人がいるように見せることが可能です。
明かりや音を効果的に使うために、以下のことに気を付けましょう。

●明かりの点灯時間や音の鳴る時間
●明かりや音の種類

普段の生活リズムを把握し、明かりの点灯時間や音のなる時間を工夫するのが重要です。
ただし、明かりの種類や音の種類に気を付けて機器を設置しないと、防犯効果が薄れてしまうので注意しましょう。


防犯ブザーやサイレンの設置

防犯ブザーやサイレンの設置は、侵入者が侵入したことを家の中だけではなく、
周囲に知らせることができるため、抑止力としてとても効果的です。
防犯ブザーなどを選ぶときには以下に注意して選びましょう。

●ブザーやサイレンの音の大きさや音色
●電源の種類や保証

家に設置するタイプの防犯ブザーは、窓やドアなどに設置するタイプがあるので、
侵入経路となる場所にそれぞれ設置しておくのがよいでしょう。


防犯意識の向上

防犯対策はしていても、実際に被害に合わないと年々防犯への意識が薄れてしまうのが一般的です。
意識を向上させるための方法としては、常日頃から防犯について知識を取り入れることです。

書籍やWebサイトでも防犯知識を高めることはできますが、特におすすめなのが警察や防犯協会で実施している防犯講習です。
講習では防犯対策の基本的な知識やノウハウ、近年の空き巣の手口なども講習によっては教えてくれるため、
防犯意識を保つために定期的に参加してみてはいかがでしょうか。

空き巣が嫌がる家の特徴

空き巣は常に、自分が侵入しやすい家を物色して狙いを定めてから侵入します。
また空き巣だけではなく、在宅時にも家に侵入を試みる侵入者も多いので、以下のような環境や習慣を作って、侵入者が嫌がる家にしておきましょう。

●オープン外構がある
●新聞や郵便物がはみ出ていない
●暗くなると電気が点灯する
●玄関ドアがダブルロック
●窓格子がある
●犬を飼っている

それぞれ、解説します。


オープン外構がある

オープン外構がある家は、空き巣が嫌がる家の1つです。
オープン外構は外部からの見通しがいいデザインなので、空き巣は人目を気にして侵入を嫌がるでしょう。

>> Vol.94 関連コラム「【家選び参考】オープン外構とその他の外構では何が違う?デザイン例もご紹介!」


新聞や郵便物がはみ出ていない

新聞や郵便物がポストからはみ出ていない家も、空き巣が嫌がる家です。
新聞や郵便物が溜まっていると長期的に家を空けていると思わるので侵入されやすくなります。
そのため、ポストの中は日ごろから溜めないようにしておきましょう。


暗くなると電気が点灯する

暗くなると電気が点灯する家も、空き巣は嫌がります。
電気が決まった時間に点く家は、住人が毎日帰宅している家です。
住人と遭遇する可能性が高いので、空き巣は侵入しにくいでしょう。


玄関ドアがダブルロック

玄関がダブルロックになっていれば、一般的な鍵穴と比較して玄関の鍵を開けるのにかなりの時間がかかります。
その間に外部の人に怪しまれる可能性が高いので、玄関がダブルロックの家も空き巣は嫌がるでしょう。


窓格子がある

窓格子がある家は、窓ガラスを割って家の中に侵入するのが困難のため、嫌がられる可能性が高いです。
格子を外すとしてもかなりの時間がかかるので、空き巣はほぼ侵入しないでしょう。


犬を飼っている

犬が吠えることで周囲に気づかれるリスクが上がり、侵入の妨げとなる可能性があります。
また、空き巣などでは事前に下見をしている場合もあるので、犬を飼っていることが伝わるだけでも抑止力になるでしょう。

ただし、犬種やその犬の性格によっては、番犬としては不向きである可能性もあるため、
ほかの方法と並行して防犯対策を実施しましょう。

空き巣の手口を知っておこう!

空き巣は以下のような手口で、家に侵入しています。


1位 2位 3位
一戸建住宅 無締り・無施錠 ガラス破り・ドア破り 合かぎ
3階建以下/共同住宅 無締り・無施錠 ガラス破り・ドア破り 合かぎ
4階建以上/共同住宅 無締り・無施錠 合かぎ ガラス破り・ドア破り

※参照:住まいる防犯100番「侵入窃盗の侵入手口」

いずれの住宅形態でも無締まりによる被害が最多となっているため、出入り口となる場所はもちろん、
出かけ時などは窓の施錠も習慣としてしっかり身につけておくと安心です。
次点ではガラス破りやドア破りです。ガラス破りには、補助錠や防犯フィルム、面格子などが有効となります。
ドア破りにも補助錠(ワンドアツーロック)は有効で、ほかにはドア枠にガードプレートを付ける対策方法もあります。
合いかぎについては、空き巣が業者を装って下見をしてくる場合があります。
その時に郵便受けや玄関付近にカギを置いていると持ち出されてしまう場合があるので、置き場所には気を付けましょう。


侵入口

空き巣の主な侵入口は、以下のとおりです。

1位 2位 3位
一戸建住宅 表出入口 非常口
3階建以下/共同住宅 表出入口 非常口
4階建以上/共同住宅 表出入口 非常口

一戸建ての場合は窓を開けて侵入しますが、共同住宅の場合は玄関の入り口から堂々と侵入します。
一戸建ての場合は窓の施錠を必ず確認することと、窓への防犯対策を徹底しましょう。
共同住宅の場合は、玄関の施錠を徹底することで空き巣被害を防ぎやすいはずです。


侵入方法

空き巣の主な侵入方法は以下のとおりです。

無締まり 施錠がされていないドアや窓から侵入する手口
ガラス破り 窓ガラスを破壊し、そこから手を入れ施錠して侵入する手口
ドアのこじ破り ドアと壁のすき間にバールなどの工具を押し込み、てこの原理でドアを破壊する手口
ピッキング ピックと呼ばれる金属製の特殊工具を鍵穴に入れ施錠する手口
※1分程度で開錠されてしまう可能性がある
サムターン回し 玄関ドアの外側からドリルで穴を開け、サムターン(ドアロック用つまみ)を強引に回して侵入する手口
カム送り(バイパス施錠) シリンダーのすき間から特殊工具を用いて鍵を開ける手口

先述した通り玄関や窓などの無締りから、家に侵入されるケースが多いため、必ず外出時には施錠を確認するようにしましょう。
ドアのこじ破りやピッキングについては暗証番号タイプの鍵を設置することで、被害を減らせる可能性が高まり、
サムターン回しについては専用の対策グッズも販売されているためチェックしておくとよいでしょう。
ただし、カム送りに関してはドア自体をカム送り対策仕様にする必要がありますので、
まずは自宅のドアがカム送り仕様になっているかを調べておくとよいでしょう。

まとめ

今回は、空き巣が嫌がる家の特徴や防犯対策について徹底解説しました。
防犯対策には物理的な方法以外にも、周辺住民との情報交換や自身の防犯意識を保つことなど、さまざまな方法があります。

また、日ごろから家自体を侵入者が嫌がる状態を作っていくことも重要となりますので、
できるところから対策していくことをおすすめします。

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