【2025年最新】長期優良住宅のメリットとは?その基準や認定の流れも解説
さまざまな条件やこだわりを持ち、選ぶマイホーム。
気に入って選ぶ家だからこそ、できるだけ長く住み続けたいと思う方も多いのではないでしょうか。
実際に、国土交通省が2014年に行ったモニター調査では、年齢が上がれば上がるほど、「リフォームして現在の家に住み続けたい」という結果が出ています。

出典:国土交通省(住生活に関する意識調査の結果概要)
そこで本記事で解説したいのが、長く快適に住み続けられる「長期優良住宅」についてです。
長期的な視点での家探しでポイントとなる要素である長期優良住宅について、そのメリットを中心に詳しくご紹介します。
1. 長期優良住宅とは?
長期優良住宅とは、2009年に施行された「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」の基準を満たした住宅を指します。
簡単にいうと、長期間にわたって住みやすい住宅の要件を備えた住宅です。
家の造りがしっかりしているのはもちろんのこと、耐震性、省エネルギー性、居住性能、維持管理性なども優れていることが条件に挙げられます。
「長期」の基準は明確ではありませんが、1世代が住む期間を20年〜30年として考え、3世代で70年〜90年住み続けた場合を想定して約70年~100年間良好に維持できることを目標としているとされています。
また、「長く住み続けられる」ことを含め、「質の良い住まい」を建てることを指している制度に住宅性能表示制度があります。
こちらもその名のとおり制度が定めた品質性能が保証できる戸建て住宅やマンションに適用されるため、合わせてチェックしておくとよいでしょう。
>>Vol.105 関連コラム「住宅性能表示制度とは?仕組みとポイントを解説」
1-1. 長期優良住宅の認定基準
長期優良住宅の認定基準は、以下の9つの項目に分かれています。
項目とその概要は以下のとおりです。
| 項目 | 概要 |
| 劣化対策 | 数世代にわたって住宅の構造躯体が使用できること |
| 耐震性 | 震度7レベルの地震が来てもすぐには倒壊しない耐震性があること |
| 維持管理・更新の容易性 | 耐用年数が短い内装・設備の補修や維持管理のしやすさ |
| 可変性 (共同住宅・長屋のみ) |
生活環境の変化に応じた間取りの変更のしやすさ |
| バリアフリー性 | 将来のバリアフリー改修に対応できること |
| 省エネルギー性 |
● 1999年の「省エネルギー判断基準」をクリアしていること ● 適正な断熱性能を備えていなければいけない |
| 居住環境 | 地域の景観に配慮された建物であること |
| 住戸面積 |
● 良好な居住水準を確保できる家の広さ ● 一戸建てであれば75平米以上、共同住宅であれば50平米以上の広さが必要 ● 最低でも1つの階に階段を除いて40平米以上の広さが無ければいけない |
| 維持保全計画 | 定期点検や補修計画が計画化されていること |
長期優良住宅は、長期間にわたって快適に住宅に住めるように設計されていなければいけません。
これには、構造躯体に劣化対策を施すことや、内装設備の維持管理が容易な設計であることも含みます。
さらに、日本のような地震大国では、耐震性の高い建物であることも必須です。
また、住宅のサイズにも基準があり、戸建て住宅は最低75平米以上、共同住宅は55平米以上で、少なくとも1つの階は40平米以上となる必要がありますね。
住宅の構造面だけではなく建物と地域の景観との調和も認定項目の対象となっており、環境に配慮した外観も、長期優良住宅の認定には欠かせません。
さらに、これらの基準を満たすためには、工事着工前に所管行政庁への申請が必要です。
申請を出してから受理してもらうには、約14日間の日数がかかるので、覚えておきましょう。
1-2. 長期優良住宅の確認方法
長期優良住宅の確認方法は、物件情報の詳細に「長期優良住宅」と表記があるかないかで判断できます。
さらに、さまざまな種類の物件の中から最適なものを見つけるためには、以下のようなポイントをチェックしておきましょう。
| ポイント | 概要 |
| 認定実績 | 施工業者がどんな認定実績を持っているか |
| 技術力 | 施工業者の技術力に問題はなさそうか |
| 価格 | 住宅建設の総額だけではなく、坪単価や設備のグレードなどの内訳まで確認する |
「長期優良住宅」と記載があったとしても信頼できる建設業者でなければ、満足いく住宅を手に入れることは難しいでしょう。
また、住宅建設の総額ばかりを意識せず、住宅価格の内訳をしっかり確認することも大切です。
必ず住宅購入の契約の前には、どんな内訳で費用が構成されているのかを確認するようにしましょう。
2. 長期優良住宅のメリット
建物として高い性能を備える長期優良住宅での暮らしには、次のような様々なメリットがあります。
2-1. 安全・快適な環境で長く住み続けられる
まずは、その性能により安全に長く住み続けられるということですね。
長期優良住宅は長期にわたり安全かつ快適な暮らしができることを基準としているため、劣化や災害に対する対策、省エネ性能など、あらゆる面で性能の高い住宅です。
生活をしていく住宅として、そのメリットが大いに感じられるでしょう。
2-2. 資産価値が上がる
長期優良住宅は長期間にわたり建物の価値も維持されやすく、資産価値の面でもメリットがあります。
価値が落ちにくいため、売却を想定している方・想定外に売却をすることになった際にも嬉しいポイントになるでしょう。
2-3. 様々な減税・控除が受けられる
長期優良住宅を購入することで、様々な減税措置や控除が受けられることも、購入に即した大きなメリットと言えるでしょう。
2025年現在で長期優良住宅が受けられる減税・控除制度については以下のようなものがあります。
<2025年時点での長期優良住宅における減税・控除制度>
| 税制の種類 | 内容 |
| 所得税 (住宅ローン減税) |
借入限度額が省エネ基準住宅では3,000万円(子育て世帯・若者夫婦世帯では4,000万円)なのに対し、長期優良住宅は4,500万円(子育て世帯・若者夫婦世帯では5,000万円)まで適用になる |
| 固定資産税 (新築住宅に係る税額の減額措置) |
● 新築で住宅を購入した際に受けられる固定資産税の減税期間が長くなる ● 一般住宅の場合だと3年間、長期優良住宅だと5年間 |
| 不動産取得税 (認定長期優良住宅に関する特例措置) |
一般住宅では不動産取得税の控除が1,200万円までだが、長期優良住宅であれば1,300万円まで適用になる |
| 登録免許税 (新築住宅の登録免許税軽減措置) |
● 住宅を購入した際の、所有権保存登記や所有権移転登記にかかる登録免許税の税率が引き下げられる ● 一般住宅では0.15%、長期優良住宅では0.1%(所有権保存登記) ● 一般住宅では0.3%、長期優良住宅では0.2%(所有権移転登記) |
| 投資型減税 | 住宅ローンを使用せずに長期優良住宅を建てた場合、性能を確保するためにかかる標準的な費用の10%(最大で650万円)の所得税控除が受けられる |
2-4. 地震保険料の割引・住宅ローン金利引き下げなどが受けられる
長期固定金利の住宅ローン「フラット35」には、借入金利を一定期間引き下げる制度【フラット35S】があります。
こちらは長期優良住宅であることが申込条件に含まれており、利用できれば当初の5年間、年0.75%の金利引き下げを受けることができ、割安で住宅を購入することが可能です。
また、長期優良住宅は耐震性に優れていることで、地震保険料の保険料割引対象にもなっています。
具体的には、耐震等級2以上で20%、耐震等級3の場合は30%の割引が適用されます。
2-5. 補助金を受けられるケースがある
長期優良住宅では、住宅購入の際に「子育てグリーン住宅支援事業」による補助金を受けられるケースもあります。
こちらは2050年カーボンニュートラルの実現に向け、特に物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯などへの支援を行う制度で、子育て世帯または若者夫婦世帯のいずれかであれば、グリーン住宅支援事業者の携わる長期優良住宅を購入した場合、80万円の補助が受けられるというものです。
2025年に行われている制度で、予算額上限に達し次第受付終了となりますので、条件に当てはまる方は申請を急ぎましょう。
3. 長期優良住宅認定の申請方法
様々なメリットのある長期優良住宅ですが、その認定はどのようにして受けるのでしょうか。
その認定手続きは建築主や分業事業者などが申請者となって着工前に行われるため、分譲住宅などではすでに認定がなされている場合も多いですが、必要な書類や費用、また申請の流れについて基礎として知っておきましょう。
3-1. 申請に必要な書類・費用
長期優良住宅の認定申請には、以下の書類が必要になります。
● 設計内容証明書
● 各種図面
● 配置図
● 計算書
認定を受けるために必要な費用としては、一般的に数万円程度とされています。
こちらの金額は地域によっても異なりますので、自治体に確認してみましょう。
3-2. 申請の流れ
長期優良住宅の申請では、まず、長期優良住宅の認定条件を満たす性能かどうかを技術的に審査する性能評価が必要です。
長期優良住宅を普及させるためのサポート機関である登録住宅性能評価機関に評価を依頼し、認定基準を満たしていることが認定されると、「適合証」が交付されます。
適合証が交付されたら、適合証とともに前述の必要書類を揃え、所管行政庁に認定申請を行います。
こちらでもまた適合審査が行われ、審査に問題がなければ長期優良住宅として認定通知書が交付されます。
着工は、これらの一連の流れが完了してからとなりますね。
4. 長期優良住宅で確認したいポイント
ここまでメリットなどをご覧になり、長期優良住宅により興味が湧いたという方もいるのではないでしょうか。
長期優良住宅の購入を検討するうえで、次の2つのポイントをしっかりとチェックしておくことで、後悔なく理想の住宅を手に入れることができるでしょう。
4-1. 入居後には定期的な点検・メンテナンスが必要
長期優良住宅の認定基準として、住宅の「維持保全」も含まれます。
事前に提出した維持保全計画に従って、入居後にも定期的な点検・メンテナンスを行い、必要に応じて修繕しましょう。
維持保全を怠る、改善命令が出た場合にそれに違反したなどの場合には、認定を取り消されてしまうこともありますので注意が必要です。
そもそも認定の面を除いても、安全な住宅の維持のためには定期的なメンテナンスは必須です。
快適に長く過ごすためにも、保全を怠らないようにしましょう。
4-2. 将来の生活も考えながら検討する
長期優良住宅では、より安全で快適な性能の獲得のため、一般の住宅に比べればもちろん価格は高く感じることもあるかもしれません。
しかし、様々な税制優遇措置・補助金が利用できることや、資産価値が下がりにくいこと、また長く住み続けられることを考えると、長期的に見て費用面で後悔することは少ないでしょう。
メリットでもご紹介したように、例えば将来的に引っ越しの予定があり売却を考えているといった場合でも、売却時の価値を考えると長期優良住宅に魅力があるというケースも多くあります。
また、住宅購入後に出産などで家族が増えることを考えている場合にも、お子様の安全のためにも防災性能の高い長期優良住宅はメリットとなるでしょう。
このように、長期優良住宅を検討する場合も含め、新築戸建て住宅購入の際には将来的な暮らしをイメージしながら家探しを行うことで、より理想の住宅に近づけます。
まとめ
今回の記事では、近年、省エネ住宅推進など様々な面から注目される長期優良住宅について、そのメリットや申請方法、チェックすべきポイントなどを詳しくご紹介してきました。
ご紹介したように、長期優良住宅では税制面などでさまざまなメリットを得ることができます。
長期間にわたって同じ家に住みたい、安全で快適な暮らしが重要だという方は、長期優良住宅の購入を検討してみましょう。
特に地震などの災害の多い日本では、おすすめできる住宅です。
ポラスグループでは、長期優良住宅普及活動も行い、過去に認定実績もございます。
国土交通省から長期優良住宅先導事業者にも採択されているので、安心して暮らせる住宅を購入しやすいでしょう。
気になる方はぜひポラスの魅力についてご覧いただき、長く住み続けられる家探しの参考にしてくださいね。





