暮らしのコラム

2024年8月22日

災害に備える住宅づくりとは?
防災のポイントや準備しておくべきグッズまでご紹介





地震や豪雨による水害など、日本では近年自然災害の多さが問題となっており、過程でも災害に備えておくことが重要になります。
防災グッズなどはもちろんですが、注目しておきたいのが家そのものを災害に強くする、災害に備えた家づくり。

今回は、そんな災害に備える家づくりについて、災害に強い住宅をつくるためのポイントからご家庭で準備しておきたいグッズまでご紹介していきます。
住宅購入を考えている方や家族で災害への備えを行いたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 災害大国日本では家庭での対策が重要

日本は、「災害大国」とも言われてしまうほど様々な自然災害が起こりやすい国です。
近年でも、地球温暖化による気候変動の影響から水害・土砂災害を招いてしまうようなゲリラ的な豪雨の発生が増加しています。

そのため、災害に備えた住宅構造や、日ごろから災害への備えを蓄えておくなど、家庭での対策が重要になるでしょう。



1-1. 備えるべき災害

日本では、特に被害が甚大であった災害を災害対策基本法において、「激甚災害」と指定しています。

令和6年7月現在、過去5年で主に激甚災害に指定されているのが、「地震」と「豪雨による災害」です。
(参考:内閣府|過去5年の激甚災害の指定状況一覧

そのため、ご家庭でも特に地震や水害への備え・対策は優先して行うと良いでしょう。



1-2. 居住地域の災害対策も知っておこう

これらの災害は、地域による影響も大きく受けやすいということも意識したいポイントです。
例えば海岸付近に住んでいる方は地震の際の津波などに特に注意しなければならない、川が近くにあるという方は豪雨の際の氾濫に注意しなければならないなど、災害のリスクが異なります。

起こる災害によって取れる行動も異なるほか、地域ごとに避難場所などが違うということもあるでしょう。
自身の居住地域で
● どのような災害リスクがあるか
● 避難場所はどこか
● どのような防災活動が行われているか
ということをしっかり確認しておき、万が一に備えておきましょう。

2. 災害に備えた住宅のポイント

それでは、災害に強い住宅をつくり、より安心して過ごすためにはどのようなポイントを抑えれば良いのでしょうか。



2-1. 立地

まず、重要なのがその立地です。

災害に備えるためには、まずはできる限り災害の影響の少ない立地を選ぶことが重要です。
例えば河川がどのあたりにあるかや、地盤がしっかりしているかどうかなどを見て、災害リスクが軽減できそうな土地を選択すると良いでしょう。

近年では豪雨で河川の氾濫だけでなく排水の問題による市街の内水氾濫も多いため、河川がなければ安心だということでもありません。
地域で水害などの危険度を掲載したハザードマップを作成している自治体などもありますので、参考にしてみるのもおすすめです。



2-2. 構造


災害に強い住宅をつくるには、構造も非常に重要です。
木造か鉄骨かという部分でも強さは変わってきますし、例えば力が分散しやすい立方体のようなシンプルな建物の形が地震に強いなど、その形状や高さによっても異なります。

また、地震に強い建物づくりでは、耐震等級を意識するのも良いでしょう。
耐震等級は簡単に言えば地震の際にどの程度耐えることができる建物かを判断する指標で、等級1〜3までの3つの水準に分けられています。
それぞれ、以下が耐震性の目安となります。


耐震等級1 建築基準法で定められている最低限の耐震性能。
震度6.7でも耐えられるが、その後補修が必要になる可能性がある。
耐震等級2 耐震等級1の1.25倍の耐震性が目安とされる。災害時の避難所施設となる学校や病院などに求められる水準。
耐震等級3 耐震等級1の1.5倍の耐震性が目安とされる。警察や消防署などの多くに適用される基準。


他にも、地震対策としては耐震ではなく「免震」も効果が高いでしょう。
これは建物と基礎の間に装置を入れて建物に揺れを伝わりにくくするというもので、最も揺れが抑えられると言われています。
その分コストはかかりますので、そういった点も優先順位をつけて考えると良いでしょう。



2-3. 間取りや設備

立地や構造など、大枠となる部分以外の間取りや設備でも災害に対する備えは可能です。

耐震性の観点で言えば、開放感のある間取りよりも壁がしっかりとある間取りの方がおすすめです。
しかし、もしもの際に外に逃げる場合などに家具が転がって出られないといったリスクを減らせるよう、行き止まりは作らないことも重要ですね。

また、あるとより安心なのが太陽光発電などの発電ができる設備です。
災害時には電気が止まってしまいがちですが、特に近年増加しているオール電化の家庭などでは、電気が止まってしまうと日常の動作は何もできなくなってしまいます。

リスクを最小限に抑えることと被害を受けてしまった場合の備えの両方を意識することが、災害に備える住宅づくりには大切です。

3. 住宅に用意しておきたい防災グッズ

住宅そのものの災害への強さも安心できる材料のひとつですが、家のつくりだけでなく、ご家庭で防災グッズをきちんと用意しておくのも災害への重要な備えのひとつです。

防災グッズには、被災後の生活をできるだけ快適に過ごすという目的があります。
状況によって自宅で待機する場合と避難所などに移動する場合がありますので、自宅用の備蓄品と持ち出し用リュックの2つを用意しておきましょう。

備蓄品で用意しておきたいのが、次のようなものです。

● 飲用の水(1人1日3リットル目安)
● 食料品
● 懐中電灯
● カセットコンロ
● 寝袋や毛布
● 救急用品
● 衛生用品
● 現金


続いて持ち出し用リュックに常備しておきたいのが、以下のようなものです。

● 飲用の水(1人ペットボトル2本程度)
● 食料品
● 懐中電灯
● ラジオ
● モバイルバッテリー
● 救急用品
● 衛生用品
● 防寒具や毛布
● 軍手
● 現金


持ち出し用リュックは避難時に忘れないよう、また外から取り出しやすいよう、玄関先近くに置いておくのがおすすめですね。



3-1. あると良い防災設備

最後に、住宅を建てる際必須ではありませんが、あればより安心できる防災設備をご紹介します。

▼パントリー
もともとは防災設備ではなく、日用品や食品を収納し、キッチンを美しく変えるためのパントリーは、備蓄品用のストックにも活用できるでしょう。

▼耐震ラッチ
耐震ラッチは、棚の収納扉が地震による振動で開いてしまわないよう、固定するための金具です。
普段はそのまま使用できますが、地震が起きた時に自動的に扉を固定してくれます。
地震の際には落下物による怪我も多いため、けが防止に効果的ですね。

▼埋め込み型の家具
見た目も間取りに合わせておしゃれな埋め込み型家具は、地震時に倒れることがないというメリットもあります。
大きな家具が倒れてしまい下敷きになったり、道をふさがれてしまったといった二次被害が防げるでしょう。

まとめ

今回は災害に備える住宅づくりについて、立地や構造、設備など、様々なポイントをご紹介していきました。

災害大国日本では、常日頃から万が一を考えた備えをしておくことが非常に重要です。
特に、地震水害に関する備えを重点的に行っておくことで、より安心して生活を行えるでしょう。

今後住宅購入を考えている方などは特に、災害に備えた住宅づくりを心がけてみてはいかがでしょうか。

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